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1.聖書というのはどういうものですか?また何故「聖」なのですか?

聖書とは、イスラエル民族のもつユダヤ教において紀元前4世紀までに書かれたヘブライ語およびアラム語の文書群とその後紀元後2世紀ごろまでにキリスト教徒によってまとめられた ギリシャ語の文書群をさします。教徒にとっては、神様から与えられた言葉および霊感によって書かれた書物であるされているので、「聖」書と呼ばれています。

2.聖書はどのような構成になっているのですか?

大きく2部構成になっており、前半を旧約聖書、後半を新約聖書と呼びます。旧約聖書原典は大半の部分がヘブライ語でかかれ、一部ヘブライ語の近接語であるアラム語で書かれています。一方新約聖書はその当時(紀元1-2世紀)の国際語であったギリシャ語で書かれています。 旧約も新約もそれぞれがいくつかの書物に分かれています。たとえば創世記とか出エジプト記、またはマタイ福音書、ヨハネの黙示録等です。それぞれの書物はまたいくつかの章(チャプター)に分かれ、それが更にいくつかの節から構成されています。この章と節は原典からあったわけではなく、後の宗教改革、グーテンベルグの活版印刷発明などを経て英語翻訳の聖書が出版されたときに便宜を図るためにつけられたものです。

3.聖書は誰がいつ書いたものなのですか?

旧約聖書に関して、だれが書いたものか判明しているものはありません。旧約聖書の最初の5つの書を律法(トーラー)と呼び、イスラエル人はモーセの記述であるとしてきましたが、内容にモーセの記事があることから、現在は正しいとは認められていません。一方、新約聖書も確実に著者がわかっているものは、使徒パウロが記したいくつかの手紙(ローマ書、ガラテヤ書など)しかありません。

4.新約、旧約って聞きますが何が違うのですか?

新約、旧約の約とは約束の意味です。それも神様から私たち人間のために結んでくださった約束のことを指します。旧約とは古い約束ということで、紀元前13世紀ごろ、イスラエル人がエジプトの奴隷だったころ、それを救う役割を果たしたモーセがシナイ山で神様から受け取った十戒がそれにあたります。この旧約の時代から約1000年間に記された、律法、歴史、預言、その他の39書の複合体を旧約聖書と呼びます。やがてイスラエル人の王国は新バビロニア帝国に滅ぼされます(紀元前586年)この時代に預言者エレミアから新しい希望の預言が与えられました。これが新しい契約、すなわち新約です。それが成就したのは、イエス・キリストの誕生でした。そのイエス様の生涯の伝道・説教・奇跡等を記述した福音書とその後のキリスト教の布教の結果、地中海世界に立てられた教会にあてた使徒の励ましの手紙等を含む27書の複合体を新約聖書といいます。